音楽に愛をこめて

音ゲーに関する話や日常で感じたことで、140字で収まらなかった思いをつらつら書いています。

オタク、(自称)一般人のファンになる

「俺、お前とは違って活動者でも何でもないただの一般人なんだけど」

と驚き半分、引き気味半分で彼は言った。2年前の話だけど、私は未だにこの言葉を忘れられずにいる。
自分が投げたスーパーチャットへの反応がこれだったんだから忘れようがないんだけど。

 

彼はとある配信者(便宜上「推し」と呼ぶ)の学生時代からの友人だ。
私はこの推しのファンでありながら、それ以上に本人曰く「一般人」である彼のファンだ。
以下、私が書き連ねる話は全て配信から得た情報とそこから類推される事柄になるので、100%正しいとか必ずしも確証があるものではないということ、強めな自己解釈に基づく話であることを先に断っておく。

 

今から2年くらい前の話だ。
Youtubeのおすすめで推しの配信が出てきて、あまりにも暇すぎて見てみたことがきっかけだった。当時の私は推しのことをほとんど知らず、別の配信者の配信で名前だけは知っていたというレベルだった。
暇つぶし程度になれば、と思って見始めたのだがこれがまあ面白い。
推しはその時とある企画に挑戦していて、その企画自体は単純なのだが、リアクションも大きいし、話も面白い。
推しはゲームのプレイ配信を行なっているのだけどこのゲーム、なかなかプレイ中に話すことは難しいのだ。キリが良いところや一息つけるようなところで話すと言うのがこの界隈での他配信者の通例でもあった。
しかし推しは違った。一生喋っている。黙ることがまるでない。それでいて、プレーには華があって実力も申し分ない。推しは過去にこのゲームの全国大会決勝に出ているほどの腕前の持ち主のため、当然といえば当然なのかもしれないが、そのことをこの時の私は知らなかったのですごい人もいるもんだなあ程度に思っていた。純粋に配信が面白かったので時間が合う時だけぼちぼち見る、というスタンスだった。そんな中、私は推しの配信の中で彼の存在を知ることとなる。

推しの配信を見始めて数週間後、私のオタク人生は大きく変わり出した。いや、狂い出したと言った方がいいかもしれない。
とある日の推しの配信内容はゲームプレイではなく、雑談だった。どうやら私が推しを知るきっかけとなった企画を成功させることができたということでその総括を行うらしい。
推しへの情報がほぼゼロだった私は当然のようにオタク心が疼き「この人の人となりや経歴をもっと知りたい!!!」と配信を心待ちにしていた。
その時は配信を複数人でやるだなんて思わなかったし、それに、まさか推しではない別の人間にハマるだなんて思いもしなかった。

 

配信を開き、耳に流れ込んでくる推しの落ち着いた低めの声とは対象的な透き通る美しい声、そして聞き取りやすい話し方。
この段階で半分惚れた。何を隠そう、私は声フェチなのだ。こんな綺麗で澄んだ男性の声を聴いたのは久しぶりでとても耳が潤った。
それに加えて、あれだけ口の立つ饒舌な推しに負けないくらいの語彙力と会話の上手さ。
会話の中で出てくるエピソードから実感できる頼まれたことは断らずに受け入れて最後までやり切る包容力と責任感。
そして最終的には何やかんや推しに流され、そしてリスナーのノリに流されて罰ゲームもどきを甘んじて受け入れてしまうノリの良さ。

 

私が色々なジャンルにおいて「こういう人好き!」と思う要素を余すところなく詰め合わせたような男。それが、彼だった。
とはいえども、私は推しのことをもっと知るためにこの配信を見ていたわけで。
私は数週間推しの配信を見ていて何となく「自分の芯が明確にあって、絶対に折れない強い男の人」だと感じていた。企画はもう何百回も失敗していたと聞く。足掛け一年行っていたのだから当然だ。それでも推しは一度も企画を止めることがなかった。
見目も良い、話も面白い、リスナーも多い。
私は推しに対してどこか隙の無さも感じていた。少し語弊があるけれど、どんなことがあっても絶対にへこたれずに立ち向かう姿からそういう印象を受けたのだ。
だが、この時の推しはどうだろうか。
学生時代からの友人である彼を目の前に、ものすごく柔らかい笑みを浮かべていて彼にガンガンいじられても楽しそうに応じているのだ。もちろん、企画が成功したことに対する達成感や解放感もあったと思う。それでも、推しが彼と話す中で見せる屈託のない笑顔はとても魅力的だった。
そして、私はその推しの笑顔を引き出している彼に対してそれ以上に惹かれてしまったのである。

二人の会話の中でこんな発言が彼から出てきた。

「確かにあの時のお前は……、本当に格好良かったよ」

コメント欄で推しが全国大会の決勝に出た際のことに言及していたリスナーのコメントに対して彼が発した言葉だ。
この言葉は私の心の奥に重く響いた。
しみじみそう言う彼の表情はわからない。何故なら彼は絶対にカメラに映らないからだ。私が配信から得られる情報は彼の声だけ。それでも、彼のあの口調や声色からは言葉以上の重みというか含みというか、そういうものを感じてしまった。
あれだけ推しに対して毒を吐いて、過去の秘密を暴露しようとしていた彼の本音を聞いたようで、より彼に心をがっちりと掴まれてしまったのである。
ちなみに、私はこの会話で推しが全国大会の決勝に出ていたことを知った。(そりゃプレーしながら話せるくらい上手いわけだ、と納得した)

 

この配信を皮切りに、私はひたすら過去の配信や動画を見返した。
その中で一番印象的だったのは、推しととある人物がコラボした配信に何故か彼がゲストとして呼ばれていたことである。その配信は、この界隈で知らない人はいないのではないかというほど著名で実績もある人物(以下便宜上「プロ」と呼ぶ)が企画し行ったものだ。
「え!?流石に、何かの間違いだよね」
私は彼がゲストだと聞いた時全く信じられなかった。
だってプロの配信に何で呼ばれるの?ていうか、彼は推しの趣味友達とかでもなく学生時代からの友人なんだからプロとは何の関わりもないじゃん?そう思っていた。

その配信は、プロが考えた企画を24時間以内にクリアするというものだった。
企画内容は基本的にゲームのクリアだが、そこに縛りプレイなどをつけながら行うもので、トッププレイヤーであるプロと推しが二人で協力し、時にはバトルしながらどんどんこなしていくという流れだ。それを24時間、ぶっ通しで行うわけである。


そういうわけで、言葉を選ばずに言えば彼は空気だった。
それはそうだ。別に彼はトッププレイヤーでも何でもない。このゲームをプレイしたことはあり知識はあるけれど実力は二人に遠く及ばないしいわゆる一般のプレイヤーでしかない。
それでもそういう「一般プレイヤー」の立場からリアクションとかをしていて、私は「すごいなあ」とか「でも別にいる意味なくない?」とかいろんなことを思っていた、のだが。

先に述べたように24時間ぶっ通しだ。つまり、プロも推しも寝ていないのである。
二人ともヘロヘロだったが、さすがそこはプロ。そんな中でもいつもの調子で会話をしながらミッションをクリアしていった。

しかし、推しは違った。推しはとにかく自由なのである。
プロの配信に相方として呼ばれたにも関わらず「もう無理」と普通に寝始めてしまったのだ。
いや、どうすんのこれ……と思っていると、結局企画は一旦休憩で別のゲームをやろう、ということになったのだが、その時にプロの隣で話を聞き、相槌を打ち、時にはアドバイスもし、盛り上げていたのが彼だった。
実は彼は他のゲストと入れ替わりで登場しているので徹夜でも何でもなくいたって元気だったのだ。彼はプロの相棒代わりとして振る舞っていただけでなく、ゲームの準備や片付けも手伝っていた。
何が格好良かったかって、それが押し付けがましくなくてあまりにもスマートだったところだ。プロから何かを頼まれたわけでもない。けれど二人でやった方が早そうなことにはさっと手を差し伸べる。けれどプロの家だということもあり必要以上に物に触れようとしない。
いや、言葉にしたらそれだけなんだけど、本当に格好良かったのだ。こういうことがスマートにできる男はなかなかいない。
神。天才。最高。
そして、その一方で眠っている推しに対しても体調などを気遣っていた。おいおい、どれだけできる男なんだ???

その後、推しが目覚めた後は企画再開となったわけだが、彼は何事もなかったように脇役に徹していた。
すごいプレーが出れば共に盛り上がるし、二人の会話に割り込んでいくわけでもない。少し無言の時間が出来るとそっと話題を振ったりする。
リスナーが求めているのはもちろんプロのプレイだし、その相方である推しのプレイだ。そしてその二人の間で交わされる会話もまたそうだろう。それを彼は誰よりも理解していたのだと思わざるを得ないのだ。
私はやはり、彼のその人間性に魅了されてしまったのである。

余談だが、彼は自宅にあるとあるゲームのコントローラーをこの配信のために持ってきていた。それはプロがそのコントローラーを使ってゲームをプレイするためだ。
それなのに、推しはプロに向かって「でもそれ、こいつ(彼のこと)こんくらい出来てるし。な?」とか謎のマウントを取っていた。まあね、わかる、わかるよ(???)
自慢の友人なんだろうな、とか思っちゃった。知らんけど。
そういえば別の配信で彼が推しに対して「俺をトッププレイヤーたちが集まる飲み会に連れていくのやめろ」と冗談混じりに話していたことをその時に思い出して、なるほどねえとか思ってしまったよ。
彼の性格なら本当に誰とでも打ち解けられるんだと思う。嫌味でないリスペクトも感じるし、でも自分の意見もしっかり述べるし。
彼とプロがどう言った関係なのかはわからないけど、もしかしたら飲み会で顔を合わせたことがあるのかな?とか思ったりした。知らんけど。

 

もう一つ私が大好きなエピソードがあって。
推しが過去に自分主催のゲームの大会を開催した時、その企画や準備は彼が手伝ったのだと配信で話していた。
二人で深夜まで準備して、大喧嘩しながらも無事に開催できたらしい。
青春だなあって感じはするけれど、それよりももっと私の心に刺さるものがあった。
何度も言うけれど、彼はトッププレイヤーではない。トッププレイヤーである推しの友人だ。この大会だって彼が手伝わなければいけない理由なんてどこにもない。大喧嘩をしたくらいなのだから「それだったらお前一人でやれよ」と企画から降りたっていいはずなのだ。
けれど、彼はそれを選ばなかった。最後まで推しのために、この大会に参加してくれるプレイヤーのために全力を尽くしたのだ。仕事でも何でもない、趣味である企画に徹夜までしてやり遂げるその責任感。本当に人間として格好いい。

私は社会人の端くれとして短くはない期間サラリーマンをしているけれど、仕事もありながらここまでやり切るのはそんな簡単な話ではない。同じサラリーマンとして尊敬以外の感情が出てこないのだ。
当時の彼もおそらくサラリーマンだっただろうが、何か報酬があったのかもしれない、それでも自分だったらよっぽどのことがない限りやり遂げられないと思う。だから、余計に尊敬の念が湧き上がってきてしまう。
それと同時に、最後まで投げ出さずに付き合ってくれるような友人がいる推しが羨ましくも感じてしまった。

それに、私が推しを知るきっかけとなった企画も、今や推しの代名詞と言っても過言ではない企画も、元はと言えば原案を考えたのは彼だと言うではないか。
何その企画力?どう言うこと?やっぱり天才なのでは???

代名詞と言える企画に関しては別に特段奇抜なものではない。すでに他の人がやっていても何らおかしくはないものだ。けれど、私が思うにその企画は配信だからこそ映えるのであり、そして推しがやるからこそ、面白いのである。

出来そうで出来ない。出来なさそうで、出来る。

推しの実力なら理論上80%以上は成功するはずなのに、突然牙を剥き始めるこの企画。
彼が原案を考えた何がすごいかって、友人である推しが一番輝ける企画を意図せずして生み出せたところだと思っている。(意図していたのなら余計にすごい)
彼からすれば気の置けない友人でもあり、トッププレイヤーでもある推しに対して「お前ならこのくらい出来るだろ」というある種の挑戦状でもあり、煽りでもあるのだろうが、それは信頼関係というか尊敬の念があるからこそ、だと思う。あ、この辺全部オタクの妄想なので事実は知りません。真逆かもしれない。
最終的に今の形に整えたのは推しなので、面白く魅せられているのはもちろん推しの力なのだけど、0から1を生み出したのが彼なんだよね。1を100にしたのが推し。名コンビよ。0から1を生み出すって本当に大変だから本当にすごい。かっこいいなあ。
そして、これだけ色々なことが出来てプロの配信に呼ばれたり推しの配信に出たりしていても当の本人は微塵も前に出たがらないところが、一番かっこいいし惚れてしまう。自分が承認欲求の塊なので、そうではない彼が眩しく見えてしまうのだ。
彼が承認欲求を満たしたいと思うのなら、目立てる土壌はすぐそこにある。推しの配信に出るだけで、何百、何千の人たちの目に触れることができるのだ。
事実、推しは何度か彼を配信に誘っているらしい。しかし彼はそれを全く望んでいないようで「全て断られてる」と推しは話していた。
本当は寂しいけれど、そう言うところも好き。かっこいいしかない。

 

 

コンポーザーを好きになり日々狂っていたあの頃、ずっと自分の中でわだかまりがあった。
それは「環境が変われば、付き合う人も変わってしまう」と言うことだ。
何度もこのブログで話しているけれど、私は初代フロア勢が好きだ。
だから「推し」であるししょうさんの相棒はとぱぞさんだし、ゆーくんの相棒はぶらっきーくんだと今でも思ってしまっている。私は本当に二人の合作が好きなのだ。

でも、現実はどうだろうか。
もう二人の合作なんて5年近く出ていないし、今後も出ないんだと思う。私が勝手に相棒だと思っている、いや、過去には間違いなく相棒だった彼らは別のステージ、新たな場で別の相棒と活躍している。相棒が変わってしまうのも、それは当たり前の話だと、思う。だって活動の場、立場がが変わってしまったんだから。
私が想いを寄せているあのユニットは解散したわけではなく、事実上の休止なだけで、二人の繋がりが急に途絶えたわけではないのだろう。自分がそう信じたいだけかもしれないけど。
私も学生時代の友人とSNSは繋がっているけれどもう何年も会っていない。忘れた頃に連絡が来て、でも会わずに終わったりすることがほとんどで、一緒に遊ぶのは今熱中している趣味が同じ、オタ友ばかりだ。

そして今、私はあの頃と同じ苦しみを味わっている。
根本は同じようなものなのだろう。
「一般人」の彼はどこにでもいるサラリーマンだ。たまたま長年付き合っている友人が界隈での有名人なだけで、彼は彼でまた同僚や友人がいるわけなのである。
まだ推しが配信を始めたばかりの頃は彼に配信の手伝いもしてもらっていたと聞く。一番古い動画も彼と推しが二人で今とはまた別のゲームをしているものだ。
けれど今は推しがかつて、頂点に手が届きそうになったゲームに打ち込んだ時期に築いてきた友人たちとの配信が圧倒的に多い。むしろ複数人での配信ではこれがほとんどだ。
私だって頭では理解できているつもりだ。当然、推しがゲームを楽しくやっているのだから、同じくトッププレイヤーの友人たちと交流し、一緒に配信するのが自然な流れ。
だが、彼に魅入ってしまった私は、どうしても割り切れないのだ。
昔みたいに一緒に動画を撮ってほしい。お互い煽りあって、昔話に花を咲かせて、最後は笑いあう姿が見たい。「一般人」の彼を見られるのは推しの配信しかないのだ。
こんなもの、厄介なオタクのエゴでしかない。そんなこと、私が一番わかっている。
そもそも彼自身が「一般人なのにどうして」と言っている時点で、私が「ファンです」と言うことすら、迷惑になってしまうかもしれないのだ。
でも、彼が「どうして」と疑問系で終え、その回答が出なかった以上、その後に続いたかもしれない彼の本音を知ることはできない。嬉しいのかもしれないし、迷惑なのかもしれない。どっちなのかを知ることは一生無いだろう。
だから、誰にも言えずにずっと心の中で「かっこいいなあ。やっぱり、推しもいいけど彼が好きなんだよなあ」と留めておいておよそ2年。

結局あれ以来、一度も彼は配信に登場していない。
推し自身も彼を無理に誘うことはないだろう。そもそも彼自身が配信に出ることに後ろ向きであり、他方で推しには彼以外に大勢の友人たちがいる。現実的にはもう無理なのだ。流石に、私もそこまで鈍感ではないから覚悟は出来ている、と思っていた。
でも、2年の月日が流れても未だに諦めきれず、こうやってブログに書いてまでも消化しきれないこの感情は一体どう処理すればいいのだろうか。

 

文字に起こしたのだから、いつか、この気持ちに踏ん切りがつきますように。
そしていつか、もう一度だけ、推しの名前を呼ぶあの透き通る青空のような爽やかな声が聞けることを願っています。

 

 

オタク、ついに推しに会う

表題の通りです。

2020年の始まりくらいからご本人にハマり、即売会に買いに行くぞ!DJイベント見に行くぞ!と意気込んでいた私の目の前に立ちはだかった「ご本人がイベントに出ない」というあまりにも高すぎる壁は、自分の力ではどうすることもできなかった。
ご時世的にそういったものがかなり難しくなってしまったこともあり、無理だとわかっていても諦めきれないオタクの叫びを過去の記事で何度も綴ってきたわけです。

 

多分、もう彼を肉眼で見る機会って無いんだろうなって薄ら覚悟はしています。 でもだからこそ諦めきれない自分もいて、苦しんでいる。 “曲”だけを追って、それを“生み出す人たち”を追わなければ、もっと楽しく出来たのかなって思うことは何回もあるけれど、だけど彼らのいろんな一面を見てその音楽がより輝いて聴こえるわけだからやっぱり私はコンポーザーを推すことをやめられない。

推し事は茨の道 - 音楽に愛をこめて

 

今でも、この記事を書いた時のぐちゃぐちゃでまとまらなかった自分の感情を鮮明に覚えている。
この後にもYoohくんの新曲はたくさん出たし、全部聴いたし、「いや天才過ぎるだろ……」と語彙力の無い感想を垂れ流してきた。
リツイートでクラブイベントの告知が回ってくるたびにゲストで出てないかな、とドキドキしながら出演者を探して「やっぱり出ないよな」と諦めるムーブも何度も繰り返してきた。

でも、その時は突然やってきたのだ。
ご本人の口から「M3に出ます」という言葉が、ついに出たのである。

 

推しにファンレターを書くことが大好きないにしえのオタクですが、残念ながらそう言った機会には恵まれませんでした。

推しについてひたすら語る~Yoohさん編~ - 音楽に愛をこめて

いつか、直接「大ファンです」と自分の言葉で伝えられる日が来ることを願って。

推しについてひたすら語る~Yoohさん編~ - 音楽に愛をこめて

 

これが、ついに現実のものになる(かもしれない)日がやってきたんです。

やったーーーー!!!!!(語彙力)

ご本人が手紙を受け取ってくれるかはわからないけれど、書かないことには始まらない。ファンレターの際の便箋の枚数は2枚くらいがベストだと言われているのですが、んな枚数で終わるわけ無いだろと思いつつ、もし本当に読んでくださるとしたらあまり多いのは負担になってしまうので何とか簡潔に……と試行錯誤を重ねて3枚で収めました。

冷静に考えて、Yoohくん絡みの記事で数千字のものを複数投稿している時点で、そんな数枚で終わるわけ無いだろ。本当ならレポート並の長さで渡したいよ。

 

片手に財布、片手に差し入れと手紙を握りしめていざスペースへ。
うおおおおおお本人がいる!!!!!(そりゃそうだろ)

ありがたく新譜を受け取り、震える手と戦いながら年一の勇気を振り絞って差し入れと手紙を渡すオタク。断られたらどうしよう、迷惑だったらやだな、と渡し終わった後で今更何を……って感じなんですけど、ずっと心臓バクバクいってた。冷静に今考えたら絶対超不審者だったと思う。
でも、それをありがとうございます、と笑顔で受け取ってくれて、それだけではなく「ありがたく読ませてもらいますね」と言ってくれて多分ガチで私一瞬死んだんだと思う。うん、死んだ。無理じゃん。

本当に神様だと思った。
神様が作る曲は当然神曲なのよ。それはそう。
アルバムも全曲聞いたけどめちゃくちゃ良かった………良すぎる…………。
出だし1曲目からYoohくんらしいハードコアでテンション爆上げしたし、これなんだよなあってしみじみしちゃうトランスとか、あとは彼の作るトワークとかダブステップもすごい好きなので魂ごと持ってかれた。最高だ……。
改めて手掛ける曲の幅に尊敬の念しかない。ご本人の柔らかな優しい雰囲気から、こんなバチバチにカッコいい曲が生み出されているという現実、本当にありがとう(???)

 

何というか、3年近く本当に辛いこともあったし何で私は肉眼で見られないんだろうって無駄に悩んできたけど本当に、本当に、ご本人に大好きですと伝えられて良かった。
正直、もう手紙も流し読みで良い。適当に読んで「俺のファンなんだな」って思ってくれればそれでいいし、もし万が一それでまた曲作るか!っていうモチベの0.01%にでもなってくれてたら嬉しすぎて泣きます。
そもそもこちらは一方的に素晴らしい作品を与えてもらっている立場なので、読んでくださいっていうのも烏滸がましいと思っているし、受け取ってもらえただけで私は満足です。

 

もう少しアルバム聴きこんだらまた感想まとめのブログを出そうと思います。
本当にお疲れ様でした。そして、本当にありがとうございました。
次はいつか生でDJ姿が見られますように。

推し事の傷は推しで治せ

何か大仰なタイトルを付けてしまったけど、推しの新曲でメンタル取り戻したよと言う話。

私はプロ野球と音楽の二本立てで推し事をしているんですけど、最近、プロ野球の方の推し選手の叩かれ方とか言われようが結構キツいものが増えてきて相当メンタルやられていました。
スキャンダルが出たとか、連日ミスしてチームに貢献できていないとか、そういうのが原因で叩かれるのは彼らの職業柄仕方の無いことだと理解しているのだけど、私の推しはそう言うわけではなく。
決してチームを引っ張る選手ではないけれど、いなかったら困る、みたいなポジションの選手なのでここまでの言われように自分の感情の整理がつかなくて、思っていた以上にメンタルをやられてしまい、うーん、どうしようか、と思っていたときに最強の治療薬が舞い降りました。

推しの新曲が、立て続けに3曲も!?!?!?

 

SDVXのアリーナ解禁新曲「Kontrol Line」
jubeat書き下ろし新曲「Hero Revealed」
そして、そして……
 伝説の合作ユニット(私の中で)BlackYooh vs. siromaru 新曲「Infinite Strife, 」。

さすがに嘘でしょ!?!?ってなりました(公式さんありがとう)。

 

Kontrol Lineは本当にさ、最近のYoohくんっぽさ全開の疾走感溢れる楽曲で最高だったし、何よりも「MAD CHILDさん譜面とエフェクトお願いします」と言わんばかりの展開と構成で実際にまっちゃさんが最高すぎる譜面作ってくれたので全方向に頭下げてる。
あとこの曲に限らずなんだけど、一瞬落ち着いてから一気にサビの盛り上がりに向かう感じが天才過ぎてなあ、となるんですよね。
私はガチガチのクリアラーなのでアリーナ一回もやらなかったんですけど、この曲欲しさにアリーナ頑張った。めちゃくちゃ他のプレイヤーにカモにされたけどこの曲解禁できたのでOKです。

Hero Revealedは、今までのYoohくんの音ゲー曲ではあんまりない感じのアゲアゲチューンって感じでこんなノリノリになれるんか……ってなった。彼のアルバムとか他のコンポーザーに提供した曲のようなクラブミュージックっぽさ全開でこれ筐体じゃなくてデカい箱で聴かせてくれ~~~!!!って感じ。
何か本当にすごいなって思うのは、まず大前提として作曲の守備範囲が広すぎるってところなんですけど、その中でもそのゲームをプレーするにあたって楽しくなれるような、そのゲームっぽい曲を作られるところ。
この曲死ぬほど好きですぐ中毒になっちゃったんだけど、多分、ボルテに入ったらBPMが遅めだからあんまりプレイヤー受けしないのかなって。私は多分1000回くらいプレーすると思うけどさ。盲目オタクなので。
Yoohくんの曲良い曲だらけなのでみんな聴いてほしいな。↓

irohaxxx202.hatenablog.com

 

んで、問題は(?)Infinite Strife,だよ。
令和の時代に「BlackYooh vs. siromaru」なんて文字面見ると思うか???(二度目)
まず(二度目)ってのがおかしいんよ。ありがとう神様。
ちなみに一度目は結構ガチ目に狂ってしまってこんな記事を書いてました。↓

irohaxxx202.hatenablog.com

 

もうね、情緒は死んでるんですよ。
この3人の合作曲って音ゲー以外の曲も、3人でのリミックス曲もどれも本当に良くって、本当にいろんなタイプの曲を作られるわけですよ。そりゃ私も伝説の「BLACK or WHITE?」から入ったオタクであれが原点ではあるので、あのイメージが強烈に染みついているというのはあるのですが、それでもこれまでにお三方のいろんなジャンルの曲を聴いてきました。ピアノと言えばBlackYくんと思っていたけれどYoohくんもがっつり目なピアノ曲を作られることもあるし(そもそもご本人がピアノ弾けるのずるい)、siromaruさんはゴリゴリの激しい曲だと思っていたけれど、めちゃくちゃ綺麗な柔らかな旋律の曲もある(Factual Rebirth好きすぎマン)。

しかし、だ。私が先に掲載した記事の中で切実にこう書いた。

一生ブラホワを引きずるオタクは、たまに合作聴きたいなとか、そういうわがままを思ってしまう。

私はYoohくんの音ゲーっぽくないクラブミュージックが大好きだし、それ以外の音ゲーに入っている曲も好きだ。つまるところ、どんな曲も大好きなのだ。
本当にいろんな曲を作ってくれて心底感謝しているし、こういう推しに出会えたことはオタクとして幸せで恵まれているなと感じる。
だけど、この言葉が出て来てしまったのは、今ではあまり作られなくなってしまった、あの時のような彼の曲をまた聴きたいなと言う気持ちが未だに私の中に横たわっているからに他ならない。

私はこの新曲を聴いて、あの時のことを再び思い出してしまった。
ブラホワはsiromaruさんがガチガチにボス曲っぽいベース帯を組んでBlackYくんとYoohくんに「これベースにして二人で合作して!」と依頼したところから始まったと記憶している。
こんな完璧に組み立てられたベースに手加えられないよ……と思ったYoohくんだけど、BlackYくんが先にあのきらきらした美しいピアノのメロディを入れてくれたことで、あのブラホワといえば、なメロディを組み込めたと。

あれから約10年。

凄く上から目線な言い方になってしまって申し訳ないんだけど、10年間の中でお三方ともいろんな手法を身に付けられたり曲の幅も、音の作り方とか、そういう引き出しが増えているんだと思う。
少し前に「ブラホワの凄いところは、あの時代に3人合作であのクオリティの曲を出せたこと」というコメントを見たことがある。あの時代にあのクオリティを誇った3人が10年後に発表したこの曲は、あの時に私が抱いた3人の魅力を10倍にして余すところなく表現しつくした1曲だと感じた。

抗えないような圧倒的な力、強さを持つ重々しいベース。
繊細さの中に芯の強さとどこか退廃さも感じさせるあまりにも美しいピアノのメロディ。
サビに向かうまでの鬼気迫るような切迫感と、全てを呑み込む荘厳的なメロディ。
そういったものが一つに混ざり合って本当に彼らでしか表現が出来ないような、彼らだからこそ表現できる唯一無二の世界観がそこにはあって、限界オタクは泣いた。

あと、Yoohくんの持ち味の一つである「彼特有の切迫感、シンフォニック感」を久しぶりに浴びることが出来て、本当に天を仰いでしまった。最高すぎるだろ。

クロインのときってバチバチに戦ってる感じがあったのに、siromaruさんが加わると本当に三人の良いところが良い感じに融合して×3が×6くらいになるのすごいという言葉以外で表現できない。すごいんですよ。聴き比べて欲しい。すごいので。

オタクは大概我儘なので、もう一つだけ我儘言わせてもらうと、この3人の合作曲をBEMANIに欲しいです。出来ればSDVX。それかIIDX。本当にお願いします。

 

タイトルの話に戻って、過去にも何度も推し事でもう無理だと思ったことがあります。
何度も「推し 叩かれがち 対処法」などググっていて、だけど、頭ではわかっていても感情がついていかないんですよね。
まあそれで解消できているのなら「お前らには推しの良さがわからんで結構。私は良さを理解している」と開き直れているはずなんです。でも、現実はそれが出来ていない。

推しへの愛とか、思い入れって想像以上に大きいものだし、ものすごいエネルギーだと思っているのでその感情がマイナスになったとき、プラスに持っていく、せめてプラマイゼロにするためにはそれと同じくらい大きいプラスの感情を持ってこないといけないわけで。
そのプラスの感情を持ってこれるものって、やっぱり同じく「推し」なんだよな、と。

ネット上でも良く言われているし、私も言われたことがあります。
「推しが複数いるなんて、単推しより愛が足りない」
「DDが推しって名乗るの意味わかんない」
んな意見、積極的に無視していけ(過激派)。
そういう気持ちになるのも、わかります(自分もちょっと同担拒否っぽい部分があったので)。
一人の推しを私みたいに周りの環境に左右されずに推せる人はそれが一番だと思います。
が、そうじゃないなら絶対に推しは何人もいた方が良い。
心の拠り所は多い方が良い。
推しの数だけ、幸せは増えると信じています(その分嫌なことも増えるけどね)。

 

そう言えば、最優秀楽曲とか他社がどうとか推しの新曲がとかで凹んで傷付いた心を治してくれたのは、推し選手の活躍でした。
今回、推し選手の貶されっぷりを見て荒んだ私の心を癒してくれたのは、推しの素敵すぎる新曲たちでした。

 

良くも悪くもだけど、傷ついたり、幸せな気持ちになったり、悔しい思いをしたり、高揚感を味わったり、そういう喜怒哀楽を引き出してくれるのはやっぱり推しという存在なのだ。

好きなものは誰が何と言おうと好き。
他を貶す、下げるのではなく、どんな時でもひたすらに自分と推しを信じて、推しの良さを語れる強いオタクで在りたい。

 

virkatoと私(BEMANI SYMPHONY感想)

金額も金額だったので参加を少し悩みましたが、高校生以来のオーケストラ演奏、5年ぶりの生ピアノ演奏を聴きたいなという、BEMANIイベントというよりはコンサートに行きたいという気持ちが大きかったので思い切って参加してきました。
結果、本当に、本当に参加出来て良かったです。

 

個人的に一番うわ……となったのは「海神」だったりします。
DJで流れてくる原曲の語弊を恐れずいえば機械のベース音などに、生ピアノのメロディーラインが調和していて、あんなに何度も筐体で聴いてきたというのに改めて美しい曲だな……と実感してしまいました。
最近はTOTTOさんも作曲の第一線から退いてしまっているのが心底寂しい。あの流れるような透き通る美しいメロディーが恋しいです。

あと「流砂の嵐」と「Fly far bounce」がまさかのピアノと作曲者ご本人のコラボ演奏でオタクは泣いた。カッコ良すぎるだろう……。
「流砂の嵐」、私が初めてe-pass作ってプレーした機種がjubeatなんですけどそこで一目惚れ(?)してめちゃプレーしてた曲なんですよね。
それを目の前で劇団レコードさんのギターと事務員Gさんのピアノで演奏されて涙ぼろぼろ零れてしまいました。筐体サントラ音源でもすごく色っぽくて暖かさがあって、感情が溢れそうになるのに、そんな、人間の感情が乗った生演奏なんてされたらそりゃあね……。
「Fly far bounce」は猫叉さんいわく、「ピアノとカホンだけで一曲作ろうと思って」作られたそうで。事務員Gさんのピアノと猫叉さんのカホンのデュエットだったんですけど、当たり前だけど原曲じゃんってなってしまって……(???)
やっぱり生演奏は本当に心臓にガツンとくるのがたまらないですね。お二人の魂を感じるというか何というか。美しさの中に強さが光るメロディが素敵すぎる。

あと、昼夜通して涙してしまったのは「Idola」です。
元々原曲に物凄く思い入れがあって、というのは、wacさんが曲コメントで「BEMANIの力を見せたかった」と仰っていたんですよ。
これが発表された時期っていろんなメーカーから、いろんな形態で音楽ゲームが運営されていて群雄割拠みたいな時代だったと記憶していて。
いわゆる「神曲」「ボス曲」だと言われる曲も多く存在していた。
私は勝手にBEMANIが一番すごいと思っていたから(そもそも優劣なんてないんだけど)、コンマイなんて言われてちょっと馬鹿にされているのを見てチクっときたりとかもしたんだけど、そういうときに普段曲コメントでどこまでが本気かわからないようなゆるいコメントで楽しませてくれたwacさんの口からこの言葉が出て来たことが私は本当に嬉しかったというか、結構胸に来てしまったんですよね。
実際にこの曲はwacさん一人じゃなくて、dj TAKA、あさき、96ちゃん(今は退社しちゃったけど)という当時BEMANIを代表するようなコンポーザーの力を借りて作り上げられたという事実。
そういうこともあって、この曲が本当に大好きなんです。
「世界は変わらないんだ だから私が!」のもいもいの熱い想いを乗せた歌声から一気に美しいメロディーが広がるあのサビ、その美しさとは対照的な少し仄暗さを感じさせる歌詞のハーモニーがこれでもかというほど人の心を揺さぶるんですよ。
泣くな、と言う方が無理な話で、曲の完成度もそうですけどそういういろんなことを思い出してしまってずっと泣いてしまった。こいついつも泣いてんな

 

最後に。
このコンサート、演目は昼夜でほぼ同じなんですけど演奏順がバラバラで。
それでもこの曲だけは昼夜通して大トリで演奏されたんです。
TAKAさんは「BEMANI初期~中期を代表する曲です」と紹介していたけれど、間違いなく今でもIIDXを代表する曲、「冥」のアレンジも本当にやばかった。
いわゆる「低速地帯」といわれるあの部分の静けさと厳かさ、「ウイニングラン」といわれるあの部分で一気に光が広がるようなきらきらとした眩さ。オーケストラだからこそ、でもあるその落差、あれ泣かずに聴ける人おる????
私は、IIDXは九段なので冥に挑戦なんて夢のまた夢だけど、よく聞く低速抜けた時に「足が震えた」とか「目が潤んだ」とか、そういうのってもちろんやっと皆伝が取れたという嬉しさ、今まで頑張って来たことへの達成感、そこまで到達するまでの辛さ、そういったものが一気に押し寄せてくるからだと思っています。
けれど、それを盛り立てるようなこの曲の構成の仕方もあるんじゃないかなあって、このオーケストラアレンジを聞いてそう思いました。
先が見えないような静かで暗めな曲調から、一筋の光が見え、そこから一気に解放感を感じさせるあのきらめく音とメロディー。そして元に戻る疾走感のあるBPM。カリスマだと言われる曲は、何年、何十年たってもカリスマなんだなあ、と。

昼の部でも泣いてしまったのですが、夜の部ではまさに文字通りの大号泣。ずっと肩を震わせていました。
いや、お前皆伝取ったこと無いのになんでだよ、って思われるかもしれません。
公演終わりでTaQさんが仰っていた「僕は、今日はこのBEMANIを作り、みんなに楽しんでもらうために今まで何千と言う曲を創り上げてきた彼ら(beatnationのメンバーや出演コンポーザー)の日だと思っています」という言葉を思い出してしまったんです。
今でこそ、音ゲーは多種多様な機種が存在し、数多くのコンポーザーの方々によって作られているけれど、やっぱりその原点ってBEMANIなんだよな、と。

私はコンポーザーオタクなので、
「ギガデリに出会わなかったら多分、今の自分は無い」
音ゲーのアルバムだと、wacさんの『音楽』を人生で一番聴いてると思う」
IIDXで(dj TAKAの)トランスを聴いたことが全てのきっかけだった」
「学生時代、時間があればひたすらギタドラをやっていた」
今では多くの音ゲーに曲を書き下ろして活躍されている方々が口をそろえて自分のルーツはBEMANIだと言っていたことを一気に思い出してしまって。
何より、この舞台に立っていたTOTTOさんでさえIIDX皆伝所持者なのだから本当にこのゲームがユーザーに与えた影響って大きくて、もちろん彼らがプレーしていた機種はそれぞれなんだろうけど、多くの人たちがこの冥を突破するためにいろいろな想いを抱きながらプレーしてきたんだろうなって思うと、たった一つの曲が放つあまりにも大きい存在感とか、歴史の重さとか、ゲームを超えたすごさを感じてしまって涙が止まらなかった。
だいぶ遅くなってしまったけど、そういったゲームに自分が出会えたことも嬉しいなって思ったんだよな。
こんなブログを書いていたら、YouTubeのおすすめ欄にBlackYくんが皆伝に合格して狂喜乱舞してる動画が出て来て、再び泣いた。
元々ガチの音ゲーマーであることはもちろん知っていたけれど、公募以外でもこれだけBEMANIに曲を提供して、他機種でも活躍していて忙しいであろう彼が今でもこのゲームに向き合って必死で頑張って来たことを思うと、改めて多くの人の惹きつけてやまないBEMANIのすごさをひしひしと感じてしまう。

私は今後もBEMANIが好きだし、BEMANIの音楽が好きなんだろうなと再実感した一日でした。
あとはPONさんの生歌聴けたのが本当に嬉しかった。ありとあらゆる感情を込めたあの歌声が大好きなので……。

 

そして、アンコール枠と言うことで事前告知されていたvirkato氏の新曲が発表されたのだけど、私がずっと待ち望んでいたようなものがそこにはあってやはりどうにも涙が止まらなかった。
彼の新曲を聴けたことが本当に幸せだし、それをKeikoさんの素晴らしすぎる生演奏で聴けたことも本当に幸せだった。
どんな形であろうとvirkato氏の新曲が出るという事実が信じられなかったし、オタクで良かったな……と思いました。

 

 

 

私がvirkato氏を知ったのはIIDX17 SIRIUSで収録された「ワルツ第17番 ト短調 "大犬のワルツ"」という曲だった。
今でも覚えているのだけど、あれは2017年の2月頃だったように思う。
2010年からプレーしていたjubeatでDIAVOLOという曲に出会い、何かを思い出したようにプレー動画やピアノアレンジ、はたまた原曲のパガニーニをひたすら聴いていた時に「おすすめ欄」に出て来たのがこの曲だった。
子供のころから、趣味程度ではあったけれどピアノを習っていて学生時代は吹奏楽部だった私。
クラシック音楽が好きでよく聴いていたということもあってそれなりに有名な曲は知っていると思っていたが、「大犬のワルツ」という曲名を見たのは初めてで。
「子犬のワルツの仲間みたいなやつなのかな」と興味本位でその動画をクリックしたのが全ての始まりだった。初めて聴いた時の衝撃たるや。
私が聴いたのは大犬のワルツのピアノアレンジ(原曲もピアノなんだけども)で、作曲者はリストかな、ベートーヴェンかな、とか著名な作曲者名を思い浮かべたが、調べてみるとこれまた見たことのない作曲者だった。それがvirkatoだった。

そこからはオタク気質が暴走してひたすら検索エンジンで調べた。
そもそも「大犬のワルツ」という曲は音楽ゲームのために作られた曲であること。
virkatoというのはとあるKONAMI所属のコンポーザーが使用している名義であること。
そういったことを、ようやくこの時に知った。

jubeatからBEMANIというブランドに触れてこの曲と出逢うまでの7年間、私はゲームの公式すらチェックしないガチのエンジョイ勢だった。
いつ新曲が出るかなんて知らないし、連動イベントもゲームセンターのポップとか筐体内の案内で知るレベルだった。そういうこともあって、連動イベントでたまにIIDXをプレーしたことはあったけど、このゲームを継続しようなんて思ったことは一度も無かった。jubeatすらエンジョイ勢だった私にとって、BEMANI最強の「ガチンコ機種」であるIIDXは、エンジョイすら出来ないくらいハードルの高いゲームだったのである。

だけれども、だ。

大犬のワルツという曲は、音ゲーエンジョイ勢でIIDXに対して消極的だった私の在り方を根底から覆した。
どうしてもこの曲をプレーしたい。IIDXはハードルが高いから他の機種で……と思って調べてみようにも、この曲が収録されているのはIIDXのみ。
私は意を決してゲームセンターへ行き、IIDXをプレーすることに決めた。ちょうどプレミアムコントローラーも発売された時期でそれもすぐに購入した。
IIDX24 SINOBUZの時期だった。

 

私はこのブログでいろいろなコンポーザーへの愛をかたっているけれど、全ての出発地点はvirkato氏なのだ。
彼に出会ったからこそ「コンポーザー」という人たちの存在を知り、そのすごさに圧倒され、今の今まで音楽ゲームを続けられている。
私にとって「大犬のワルツ」という曲は彼の名前を知り、そして彼(の中の人)の偉大さを知り、この世界へと誘ってくれた特別な一曲なのだ。
だから、今回の「ピアノ独奏無言歌 灰燼」というピアノのみで構成された新曲は、そういったものを思い出させるには十分すぎるもので、溢れ出る涙を止めることが出来なかった。

wacさんは頻度が低いとはいえ定期的に曲を作られているので供給は止まっていないし、どの曲も内側から湧き出る強さとかそういったものを感じさせてくれるので、いつも私は心を揺さぶられてきた。
かるたクイーンいろはとか、スーパー戦湯ババンバーンとか、ああいうネタっぽい曲でも裏側で流れる緻密で細かな音で構成される音楽に感動してきた。
けれど、ピアノのみで、この名義で、そして彼一人で作られたであろう曲はあの大犬のワルツから一曲も無くて、いつかはまたああいう曲を聴きたいなあなんていう思いがずっと自分の心の中にあったんだよな。
それを初めてご本人をこの目で見られた日にお披露目されて、もうね、本当に……言葉になりません。

心からこのコンサートに参加出来て良かったと思います。ありがとうございました。

 

 

ちなみに、大犬のワルツをクリアするためにIIDXを初めて早5年の月日が経ちましたが未だにクリアできていません。
でも、あの時の気持ちは薄れていないし、現に私のクプロは頭から足まで全部大犬さんです。
いつかは……と思っていたモチーフネイルもここぞ!という時に出来たので感無量です。可愛い(自画自賛

 



 

BEMANIというブランドを守り続けてくれるコンポーザーの方々へ愛をこめて。
改めて、本当に、ありがとうございました。

IIDX進捗状況~2022年5月~

ゲーセンに全然行かなかった5月のまとめ。

 

★2022.5.29時点クリアランプ状況

☆11
EX2/難142/ノマゲ51/易234/未クリア76

☆12
ノマゲ2/易29/未クリア71

★先月の目標達成具合

・地力の維持

⇒全然出来て無かったと思ったけど11のハード30曲くらい増えたし未クリア20くらい減ってるから地力維持出来てるし、何ならちょっと地力ついたかもしれない。

 

★所感

4月の所感で「summerlightめっちゃ曲好きなんだけど中盤の乱打で2%まで減るから厳しい」とコメントしていたのだけど、今月40%くらいで耐えられたので無事にクリア出来ました!
あとはALBAとかイグザミなど地力Sラインにもクリアランプついたのは嬉しい。
まだまだ12の密度には耐えられないんだけど、ちょっとずつ乱打耐性ついてきてるとは思う。ただ次作でまた九段取れそうかって言われると怪しいレベルの地力ですね。
今月やったことは、ゲーセン行けない分インフィニタスで☆9~10のエクハチャレンジ。あと11ハード。ビットためて曲解禁したいからいけそうなとこからランプ更新してたら多分変な癖抜けてちゃんと見て叩けるようになりつつあるのかな?と思ってみたり。じわりじわりと伸びています。めっちゃ遅いけど。

 

★2022年6月の目標

再び地力の維持。以上。
いつになったら今までくらいゲーセン行けるんだろうか。

 

何かpp灰、BP68くらいまで来たんだけど絶対一番最後の縦連絡みの乱打で50%くらいまで落ちるんだよな~~曲めちゃ好きだからはよイージー付けたい。
またのんびりインフィニタスメインで6月も頑張ります。

Butterfly Twistという神曲

初めて筐体で聴いた時の衝撃たるや。
SDVXに収録されている、大きく括って見た時に「SDVXっぽくない」曲。
このButterfly Twistという楽曲に魅せられたオタクがひたすらに語ります。

 

一言で言って「やばい」。早速語彙力が無い
まず出だしからして、細い光の筋が一気に拡散されるような空間の広がりを感じさせる音とメロディが本当に心を鷲掴みにしてきます。
どれだけ心を鷲掴みにされたかというと、数年越しにネイルにしてしまうくらいにはこの曲に心を奪われてしまいました。



何か音がきらきらしているのに、一つ一つの音が濃縮されているというか、ベースハウスっぽい重さとかそういうものも感じられる。
何よりベースラインがあまりにも心地良くて、本当に身体の奥底にじわじわ響くような感覚が気持ち良いんですよね。
Yoohくんの曲ってどれもこれも空間の広がりだったり、宇宙みたいな果てしない広さというかそういうものを美しく表現されるよなあって私は感じているんですけど、この曲もジャケットのイメージそのまんま。
サイバー世界というか、宇宙空間というか、そういう際限のない世界を感じる。
バチバチにカッコいいベースラインに美しいメロと綺麗な音のハーモニーが唯一無二すぎてもう言葉にできない。盛り上げ方も完璧すぎてたった2分の曲なのに思考を全部奪われてこの曲の世界観に惹きこまれてしまうんだよな。
わざわざ記事を書こうと筆を取ったのに、すごい、という感想しか出てこないので、本当にいろんな人に聞いてほしい。
KAC受賞後にアプデ記念でこの曲を書かれて、ご本人が「とにかく格好よさを追求しました」と言っていましたがその通りすぎますね。どこを切り取ってもかっこいい。隙が無さ過ぎる。

あと、一番驚いたのはこの曲SDVXに入ってるしプレーしてる時の感覚からしてBPM185くらいなのかな~って思って見てみるとBPM160なんですよね。
もうこの頃のSDVXはKAC入賞者書き下ろしとかってやっぱり速い曲の方が多いし、そういう曲が求められているであろう中で、彼の持ち味とかこういう格好良い曲が作りたいんだっていう想いを貫きながらも、BPM160と感じさせない疾走感、まごうことなく、SDVXのために書き下ろしたんだろうなあっていうのがひしひしと伝わってきて、改めてYoohくんのことが本当に好きだし尊敬してしまうなあと思いました。
彼のアルバム「Alone Dancer」によれば、ジャンルはスピードハウスだそうです。
このアルバムにロングバージョンが収録されているので是非。

この曲って譜面も楽しいから最高なんだよな。曲も良いし譜面も良い。
ありがとうYoohくん。ありがとうMAD CHILDさん。

 

少し話は逸れますが、彼のダンスミュージックの代表曲って「Crazy Shuffle」だと思っているんですよ。ダンスラに初めて書き下ろしたから、という意味合いが大きいですが。
最近、ダンスラに私が神だと勝手に思っているハマーくんが曲を書き下ろしたのですが、何とクレシャサンプリングで一曲作られてるんですよね。
「The GameHacker (Sampled Crazy Shuffle)」という曲名で。
さすがハマーくんだな……という情緒的な人間の温度を感じるメロディは健在でそれはそれですごく刺さってしまったのですが、それよりも、あのハマーくんがクレシャをモチーフに作ったという事実が本当に胸に来てしまってですね……。
しかも曲の中にちょいちょいバタツイの音も混じっていて、Yoohくんの曲を意識してくれているのが伝わってきて。
前回の記事でも書きましたけど、Nhatoさんやkors kさんを始め、いろんな音ゲーマーから「神曲しか作らない」と言われているハマーくんからも意識してもらっているんだなあと思うとやっぱり嬉しいんですよね。お前は一体どの立場から見ているんだという話ですが。
どうしても、音ゲーマーの間で話題にのぼるのってボス曲だったり高難易度譜面の曲を書かれるコンポーザーの方が多いなという印象を受けていて、私は一人でYoohくん………すき………という限界オタクのムーブをかましていて誰とも共有出来ていないので、何かやっぱり好きな人は好きなんだよな、わかる人はわかっているんだな、って変に安心してしまって。
でも推しが名だたる方々に注目されているのは純粋に嬉しくないですか!?!?私は天にも昇る勢いで嬉しいです。

 

そんなこともつらつらと語っていた、前回のこちらの記事↓

irohaxxx202.hatenablog.com

この中に敢えてButterfly twistを入れなかった理由は、今回の単体記事を書きたかったからでした。
Yoohくん、本当に音楽を作ってくれてありがとう。大好きです。
出来たらCy-birdのロングバージョンも聴いてみたいな。

IIDX進捗状況~2022年4月~

プレイ頻度が少し落ちてしまった2022年4月のまとめです。

 

★2022.4.30時点クリアランプ状況

☆11
EX2/難106/ノマゲ61/易237/未クリア95

☆12
ノマゲ2/易28/未クリア60

★先月の目標達成具合

・☆11のハードを110曲到達させる ⇒ 達成!
・☆12クリアを2曲増やす ⇒ 達成!(5曲増えた)
・☆11のノマゲを5曲増やす ⇒ 達成!
・☆11の未クリアを5曲減らす ⇒ 達成!(15曲減った)

 

★所感

ようやくスノストダリアクリア出来たの嬉しいです。
本当にTHE地力譜面が出来ない。summerlightめっちゃ曲好きなんだけど中盤の乱打で2%まで減るから厳しい。
大人しく11のハード埋めを進めているところですが、如実に苦手が出て来ています。
本当に!!乱打譜面どうしたらいいの!!!!譜面見えないよ!!!!
少し緑数字を大きくしてちゃんと譜面を見るようにしているんだけど、いまだにカラーズとアポカリ(両方☆10)がハードできないのを見るととことん譜面が見えていないし叩けないんだよなって痛感する。
本当に遠回りなんだろうけどのんびりやるしかないのかなあ。
こんなことしてたらあっという間にアラフォーになってしまって十段なんて夢のまた夢になってしまうよという焦りもありつつ。
諸事情で5~6月はゲーセンにほとんど行けなさそうなのでインフィニタスで何とか地力維持をしたいところ。伸びなくていいから維持はしておきたい……。
あと本当に縦連が無理だなあ。大犬のワルツイージーは正直十段になるよりももっと大きい目標だから何とかしたいんだけど物理的にハンドスピードがついていかない。
これどうしたらいいの……誰か縦連のコツを教えてください。

 

★2022年5月の目標

地力の維持。以上。

 

家でSense 2007の粘着したいからインフィニタス入って欲しいんだけど著作権とかの関係で絶対入らないんだろうなあとか。
曲好きだから一生やってたい。N譜面も一生やってたい。
5月、家ででも良いから大犬のワルツクリア出来んかなあ……。