音楽に愛をこめて

音ゲーに関する話や日常で感じたことで、140字で収まらなかった思いをつらつら書いています。

好きで居続けるということ。

今思えば、私は音ゲーに限らず「好きで居続けられる」ものってなかったなとふと思ってしまいました。
周りもオタクばかりで(ここでいうオタクとは、熱心に打ち込む趣味がある人を指しています)、身内と呼んでも差し支えない友人たちはもう10年スパンで一つの作品だったり俳優さんだったり声優さんを推している。
“好き”の対象が増えることはあれど、元々好きなものへの情熱はずっと変わっていない。

それが、私にはどうしても出来なくて、心底羨ましかった。

例えばファン層が苦手だったり。(陰キャなので、パリピが多いと居心地が悪い)
たくさん例があるように見せかけたけど、だいたいの理由はこれ。

あんなに大好きだったとある野球選手も、とあるファンとファン層がどうしても合わなくて自尊心がボロボロになってしまったからもう彼のユニフォームを着て球場に行くことは無くなったし、「好きだよ」と周りに言うこともなくなった。
嫌いになったわけではないからひっそりと応援はしているのだけど。

音ゲーも全く同じだった。
そもそも27歳から始めたビートマニアがそんな周りの人みたいに上手くなれるなんて思っていなかったから(しかも音ゲーを始めたのも成人後だし、公式すらチェックしないゆるーい指とボルテユーザーだった)成長が遅いのも当たり前だと思っていたし、その部分でモチベが下がることって、まあ、無いと言ったら嘘になるけれど、そんなに大きな要因じゃない。

やっぱり音ゲーでも立ちはだかったのはプレイヤー層だった。
頭では「全員が全員こうではない」とわかっているのに、顔も見たことが無い、SNSで繋がってもいない見ず知らずのプレイヤーの一言が心に突き刺さっては、もう音ゲーやめようかな、という気持ちが大きくなっていく。

「○年やって××(段位とかスキルとか)って普通にやばいと思う」
「○ヶ月で××取れました!」
「楽しければ良い!って正直下手な奴の甘え」

そういう言葉がどんどん蓄積されていって、ただでさえ自己肯定力が低くて自分に自信が無いのにより追い打ちを掛けてくるんだ。人それぞれってわかってるのに。
クリア出来る曲が増えたり、スコアが伸びたり成長は見られても、SNSでつくいいねなんて精々片手で数えられる程度。RTで回ってくる女子のツイートには2桁、3桁のいいねがついている。

自分って本当に何にも無いじゃんって、そりゃ、思ってしまうよ。
実際もう良い年齢だし、別に上手くもないし。下手では無い!って自分では思っているんだけど、大多数の人から見たら間違いなく「下手」。つまりは、下手なのだ。

そういうことが重なってきたから、やめようって思ってたのにTwitterで愚痴ってしまうし、それってもう悪循環でしかなくて。
どうしよう、やめたい、だけど大好きなあの曲にまだクリアランプを付けられていない。むしろ、挑戦権すら得られていない。
ぐるぐるそんなことばかり考えていた時に、ふとYou Tubeを開くととあるトップランカーの方の雑談配信が「おすすめ」欄に出てきた。何かに導かれるかのようにそのライブを見てしまった。
そこでたくさんのリスナーから様々なコメントをもらった彼は、ふとこんなことを話し始めた。

「僕は別にガチでやるべき、なんて思わないです。例えばKAC目指すとか全曲クリアする、とか。そうじゃなくて、今日は出かけるから近くにゲーセンあったら寄ろうかな、とか好きな曲1クレだけやって帰ろうかな、とか、そんなノリで良いので続けて欲しいです」

私は泣いた。涙が止まらなかった。
彼はもしかすると、プレイヤーが減ることを危惧して発言しただけかもしれない。
けれど、いろいろなことを悶々と考えていた私の心を見透かされたような気がして、私は家で一人であるのを良い事に大号泣した。
彼は、「楽しいからやってる。多分、楽しいって思わなくなったらやめると思う。ちょっとでもスコア伸びたら楽しいし、何なら出来ない曲が出て来ても楽しい。何やってても楽しい」とも言っていた。

私が思い描いていた理想の姿だった。
トップランカーの方に対してこんなことを言うのも烏滸がましいけれど、こういうスタンスだからここまで突き詰められるのかなと思ったんだ。
やっぱり、「好き」だという気持ちが一番大事なんだろうなと思っていた時に、運命かなって思ってしまったんだけど、好きな野球選手がインスタライブでこんなことを言っていた。

 

「好きなことを好きで居続けられるように努力するって大事だよ」

 

本当に、目ん玉飛び出るくらい衝撃的だった。
キャンプ中、このご時世でなかなか来られないファンのためにインスタライブを開いてくれてファンからの質問に答えたりいろいろ話をしてくれたのだけど、その中で口にしていた言葉だ。(意訳です)

私に一番足りなかったものって、これなのかもしれない。
趣味の世界だから大半の人は“好き”だからやっているのだと思うし、実際自分もそうだ。だけど私のように面倒臭い性格でひねくれている人間は意識してこれを考えなければいけないのだと思う。
好きで居続けるにはどうしたらいいのか。何を頑張れば良いのか。

 

私は、ツイッターを見るのをやめた。

 

ログアウトしてTLを一切見ないことにした。結局見知らぬ誰かの言葉に殺されるのなら、それを断ち切ればいいだけの話だし。良いリザルトが出て投稿したくなることもあるけど、反応が無くて落ち込むなら、自分一人で思う存分喜べばいいだけ。すごい虚しいなって思うけれど、嫌いになるよりは、よっぽどまし。
そして、語弊を恐れずに言うのならば「上手くなりたい」という気持ちを持つのもやめた。自分の性格上、これを考えると上手くいかなかったときに凹むからだ。
だから私は「これ本当に神曲・・・」と言いながら、いろんな曲をプレーしている。
めちゃくちゃ効率が悪いことはわかっているけれど、ぷつんと「好き」という気持ちが途切れて音ゲー離れてまた復帰するよりも、ずっと続けていた方が結果的に効率は良くなるはずだから。(ボルテで経験した)

そういえば、どこかの書き込みで、
音ゲーって皆伝(=最高スキル)取れるまでが一番達成感あって楽しいっていうよね。だから成長が遅いってことは、逆に言えば楽しい時期を長く経験できるってことでもあると思う」
と言うものを見て泣きました。何回泣けば気が済むんだ。

 

見知らぬ人に傷つけられた好きと言う気持ちは、他の人の温かい言葉に救われて生き返りました。フォロワーさんのブログの言葉の温かさにも救われたのもまた事実。
そして私が偶然見たライブを配信していたトップランカーの方の「一緒に楽しんでいきましょう!」という優しくも力強い言葉に背中を押してもらいました。
ビートマニア頑張ってください!と言ってもらえてめちゃくちゃ元気出た)


ツイッター上で自分語りをし、感情のデトックスをするのは何か申し訳ない気持ちでまた凹むのでブログを活用していこうと思います。
文学部出身の人間なので、長文を読むのも書くのも好きなんですよね。どうでも良いですが。
自分の好きが確立できたら、またTL見たいし投稿したい。
フォロワーさんの中にはもちろん人を無意識のうちに馬鹿にしたりするような発言をしない人だってたくさんいるし、自分よりはるかに上手な人たちが楽しんでプレーしているツイを見ていると自分もプレーしたいな!って思えるから。
そういう綺麗なTLに混じる、毒にも似た発言を避けるために泣く泣くこの方法を取っているだけ。あれかな、牡蠣とかふぐとか美味しいけど、当たるの怖いから始めから食べないみたいな感じ(多分違うと思う)

 

久しぶりに、大好きなDIAVOLOとINSOMNIAのH譜面ランダムつけてプレーしたら楽しすぎて笑っちゃいました。
やっぱり、私はこのゲームが、このゲームに収録されている曲が好きだな。